【貧血】フェロミアとフェログラデュメットの違い

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鉄剤による胃腸障害

どの鉄剤を服用しても、胃腸障害が出ることはあります。

鉄イオンが胃腸を刺激することで吐き気などの副作用が起こります。

それでも、フェロミアやフェロ・グラデュメットは、副作用を軽減するために工夫された薬です。

 

 

胃腸障害を少なくするしくみ

胃腸障害を少なくするしくみはそれぞれに特徴があります。

それぞれのしくみは以下の通りです。

 

フェロミア

成分はクエン酸第一鉄です。

非イオン型の薬で、胃腸を刺激する鉄イオンを遊離しません。

そのため、胃腸への刺激が少なくなっています。

 

フェロ・グラデュメット

除法性製剤のため、鉄イオンが少しずつ溶けるようになっています。

そのため、鉄イオンが高濃度にならないため、胃腸障害が少なくてすみます。

 




 

用法の違い

フェロミアは食後、フェロ・グラデュメットは空腹時の服用となっています。

この用法の違いの理由をまとめます。

 

フェロミア

食後の服用です。

酸性度が高くても低くても吸収されます。(pHに左右されない)

酸性度が低下する(pHが高い)食後でも、溶けて吸収されます。

簡単に言うと、いつ飲んでも効くということです。

そのため、吐き気の出にくい食後の服用となっています。

 

フェロ・グラデュメット

酸性度が高いときに(pHが低いとき)によく吸収されます。

逆に、酸性度が低下する食後では、吸収が悪くなります。

そのため、食前または空腹時の服用となっています。

吐き気がある場合は、食後に服用できますが、吸収率が低下してしまいます。

 




 

吐き気の副作用

悪心・嘔吐の副作用は、それぞれ以下の通りです。

  • フェロミア:5%以上
  • フェロ・グラデュメット:2.8%

(添付文書より)

フェロ・グラデュメットの方が、吐き気の副作用は少なくなっています。

フェロ・グラデュメットは空腹時の服用であるにもかかわらず、吐き気が少なくなっています。

吐き気の副作用が少ないという点では、フェロ・グラデュメットの方が優れているように見えます。

ただし、この二つの薬剤の比較試験を行った訳ではありませんので、一概にフェロ・グラデュメットの方が吐き気が少ないとは言い切れません。

 




 

個人差がある

吐き気の頻度は、フェロ・グラデュメットの方が少なくなっています。

そのため、フェロミアで吐き気が出たので、フェロ・グラデュメットに変更する場合があります。

その反対に、フェロミアを食後に服用した方が吐き気が出ないという方もいるでしょう。

吐き気が出るかどうかは、個人差が大きいと思われます。

 

 

まとめ

  • フェロミアもフェロ・グラデュメットも吐き気が出にくいように工夫された薬です。
  • 添付文書のデータでは、フェロ・グラデュメットの方が吐き気の頻度が少なくなっています。
  • 服用に当たっては、個人差が大きいことや、用法の違いなどが考慮されます。