【免疫】腸内細菌とアレルギーの関係

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腸には免疫細胞が多く存在

腸の免疫系は腸内細菌の影響を受けやすいことが知られています。
つまり、腸内細菌のバランスが腸の免疫系にとても重要だということです。

 

腸の免疫系は複雑な免疫ネットワークをつくっています。

 

腸にはアレルギーを引き起こすものと全く接触していない免疫細胞があります。

これをナイーブT細胞といいます。ナイーブT細胞は、まだ免疫反応を起こしていない免疫細胞です。

 

ナイーブT細胞からヘルパーT細胞ができます。

ヘルパーT細胞にはいくつもの種類がありますが、その一つがTh2細胞(ティーエイチ2さいぼう)です。

 

Th2細胞からはTh2サイトカインという物質がでてきます。

これが、気管支喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患に関係します。

 

 

つまり、腸の免疫ネットワークがアレルギー疾患に関与しているということです。

 

 



 

IgEがアレルギーに関与

Th2細胞から出てくるサイトカインの一つにIL-4(インターロイキン4)というものがあります。IL-4B細胞に働きかけてIgEをつくらせます。

 

このIgEがアレルギー疾患に深くかかわっています。

 

さらにIgE肥満細胞にくっつくとヒスタミンを放出させます。

過剰なヒスタミンがさまざまなアレルギー症状を引き起こします。(肥満細胞も免疫細胞の一つです。)

 

ヒスタミンが放出されるまで

ヒスタミンが放出されるまでの流れをまとめると以下のようになります。

 

①腸にあるナイーブT細胞からTh2細胞ができる

      ↓

②Th2細胞からIL-4が出てくる

      ↓

③IL-4がB細胞にIgEを作らせる

      ↓

④IgEは肥満細胞にヒスタミンを放出させる

      ↓

⑤ヒスタミンが種々のアレルギー症状を引き起こす

 

 



 

腸内細菌がアレルギーを抑える

Th2細胞が増えることがアレルギー症状に関係することが分かりました。

そして、Th2細胞は腸の免疫系と関係があります。

 

乳幼児期にさまざまな腸内細菌が定着することが、Th2が増えないようにすると考えられています。その結果、IgEの量も減ることになります。

マウスを使った実験では、腸内細菌のバランスを崩すと、IgEが増えてアレルギー反応が起きることが分かっています。

 

つまり、腸内細菌のバランスを保つことがアレルギー症状を抑えることにつながりなります。

 

 

まとめ

・腸内細菌のバランスが腸の免疫系にとても重要です。

・腸の免疫ネットワークがアレルギー疾患に関与しています。

・IgEは肥満細胞にくっつくとヒスタミンを放出させます。過剰なヒスタミンがさまざまなアレルギー症状を引き起こします。

・腸内細菌のバランスを保つことがアレルギー症状を抑えることにつながりなります。

参考資料:モダンメディア63巻2号2017[腸内細菌叢]