抗ヒスタミン薬への食事の影響

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抗ヒスタミン薬には、食後に服用すると効果が弱くなるものがあります。

ここでは、主な第二世代抗ヒスタミン薬について、食事の影響をまとめます。


ビラノア

ビラノアは食後に服用すると、効果が大幅に弱くなります。
血中濃度の2つの指標が、それぞれ40%、60%低下してしまいます。
血中濃度が約半分になってしまいます。
空腹時に服用することが大切な薬です。

6.食事の影響1)
健康成人男性20例にクロスオーバー法で空腹時及び食後(高脂肪食)に本剤20mgを単回経口投与したとき空腹時に比べ食後投与時のCmax及びAUC0-tはそれぞれ約60%及び約40%低下した。

添付文書より



デザレックス

食事の影響は受けません。
空腹時と食後での血中濃度の差は見られませんでした。

食事の影響(外国人)
健康成人(24 例)にデスロラタジン錠5mg を食後(高脂肪高カロリー食)に単回経口投与したとき、血漿中デスロラタジン及び3-OH
デスロラタジン濃度(Cmax 及びAUC)への影響はいずれも認められなかった。

添付文書より



ルパフィン

ルパフィンは、成分のルパタジンと活性代謝物のデスロラタジンが効果を発揮します。

ルパフィンを服用すると、ルパフィンが徐々にデスロラタジンに変化します。

体の中で、ルパタジンとデスロラタジンが作用して効果を発揮します。
ルパタジンについて、食後の血中濃度の一つの指標が23%高くなっています。
一方、デスロラタジンに変化は見られませんでした。
ルパフィンは、食後に服用した方が、少しだけ効果が高くなると言えそうです。

食事の影響
健康被験者(18歳以上)24例(外国人)を対象としてルパタジン20mgを単回経口投与したところ、ルパタジンのCmax(平均値±標準偏差、以下同じ)は、空腹時で4.57±2.60ng/mL、非空腹時で4.30±2.57ng/mL、AUC0-96は、空腹時で16.59±10.62ng•h/mL、非空腹時で20.43±10.49ng•h/mLであった。食事摂食によりルパタジンのAUC0-96が23%増加した。この傾向は活性代謝物であるデスロラタジンでは認められず、Cmaxは、空腹時で3.57±1.47ng/mL、非空腹時で3.20±1.23ng/mL、AUC0-96は、空腹時で50.45±25.04ng•h/mL、非空腹時で47.72±22.56ng•h/mLであった18)。



アレグラ

食後に服用すると、血中濃度の指標は約15%減少します。
アレグラは、空腹時に服用した方が効果的です。

7.食事の影響(外国人データ)9)
健康成人男子22例にクロスオーバー法で、空腹時及び食後(高脂肪食)にフェキソフェナジン塩酸塩錠120mgを単回経口投与したとき、空腹時に比べ食後投与時のAUC0-∞及びCmaxはそれぞれ15%及び14%減少した。日本人においても、クロスオーバー法による検討ではないが、フェキソフェナジン塩酸塩円形錠を食後投与したときのAUC0-∞及びCmaxから外国人と同様の食事の影響が推察された。

添付文書より



アレジオン

アレジオンは、空腹時に服用した方が血中濃度が高くなります。
空腹時に服用した方が効果的です。

その他の注意
本剤を空腹時投与した場合は食後投与よりも血中濃度が高くなることが報告されている。(気管支喘息及びアレルギー性鼻炎に対しては就寝前投与、蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、皮膚痒症、痒疹、痒を伴う尋常性乾癬に対しては食後投与で有効性及び安全性が確認されている。)

添付文書より



ジルテック

食事の影響は不明です。
インタビューフォームの食事の影響の項目に、「該当資料なし」と記載されています。

用法は、成人では「就寝前」、小児では「朝食後及び就寝前」となっています。

 

 

ザイザル

食事による大きな影響はありません。
食後に服用すると、血中濃度の立ち上がりが鈍くなりますが、血中濃度下面積(AUC)に変化はありません。

食事の影響(外国人データ)
健康成人20例にレボセチリジン塩酸塩5mgを食後(高脂肪食)又は空腹時に単回経口投与したとき、空腹時投与と比べ、食後投与の血漿中レボセチリジン塩酸塩のtmaxは約1.3時間遅延し、Cmaxが約35%低下したが、AUCに顕著な差はみられなかった。

添付文書より



クラリチン

食事の影響は受けません。
活性代謝物への影響はありませんでした。
用法が食後となっているのは、臨床試験が食後投与で行われたためです。

食事の影響
健康成人男性12例に錠10mgを食後又は空腹時に単回経口投与したときのロラタジン及びDCLの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは、以下のとおりであった。DCLの全身曝露に及ぼす食事の影響は認められなかった*。
*: 成人又は小児を対象とした二重盲検比較試験はすべて食後投与の条件で実施されたため、用法・ 用量では食後投与を規定した。

インタビューフォームより

(DCL:活性代謝物)



エバステル

食事の影響は受けません。
臨床試験では、食後の方が血中濃度が1.2倍高くなりましたが、統計上意味のある差ではありませんでした。

(5)食事・併用薬の影響23)
健常成人各6 例にエバステル錠(普通錠)20mg(承認範囲外用量注))を空腹時(1 晩絶食)及び食後30 分に単回経口投与し、血漿中カレバスチン濃度を測定したところ、空腹時投与群と比較して、食後投与群の平均血漿中濃度は若干高く推移し、Cmax 及びAUC はともに1.2 倍高かったが、統計学的有意差は認められなかった。

インタビューフォームより



アレロック

食事の影響は不明です。
インタビューフォームの食事の影響の項目に、「該当資料なし」と記載されています。
用法用量は「朝及び就寝前」となっており、食後でも空腹時でも服用可能です。

 

 

タリオン

ほとんど食事の影響は受けません。
食後の服用で、血中濃度の指標の一つ(AUC:血中濃度下面積)は低下しました。
食後の服用で作用が少し弱くなりますが、無視できる程度と考えられます。

(食事の影響)
健康成人男子6 名にベポタスチンベシル酸塩20mg[普通錠]を空腹時及び食後に単回経口投与したときの血漿中ベポタスチン濃度は下図のように変化した。空腹時投与と食後投与時の血中濃度推移はほぼ類似していた12)。
AUC0-24hr が食事により有意に低下したが,その低下率は7%であり,他のパラメータに食事の影響はみられなかった。

インタビューフォームより

 

 

まとめ

・ほとんどの第二世代抗ヒスタミン薬は、食事の影響を受けない、または不明となっています。

・ビラノアは、食後の服用で極端に効果が落ちるので注意が必要です。

・アレグラとアレジオンも、空腹時の方が高い効果を期待できます。

・ルパフィンは、食後の方が効果的と思われます。