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膣カンジダの原因と治療薬の比較【市販薬の比較】

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このサイトでは、人に聞きにくい薬の疑問を薬剤師の視点で薬の解説をしています。

この記事では、膣カンジダの原因と薬についてまとめています。

わかりやすい言葉で説明していますので、膣カンジダの治療について理解して頂けると思います。


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カンジダ菌とは

カンジダ菌はカビの一種です。カンジダなどのカビのことを真菌と呼びます。水虫の原因となる白癬菌も真菌の一種です。カンジダ菌は、人の皮膚や消化管、膣などに普段から存在しています。(常在菌)普段は悪さをしませんが、免疫力が低下した時に増殖して炎症を引き起こします。(日和見感染)

 

 

真菌とは

真菌は、細菌よりも複雑な構造です。細菌とは違い、細胞の核の中に染色体が入っています。細胞内小器官がありヒトや動物の細胞に近い構造です。大きさは、細菌より大きく、人の細胞より小さいです。

 

膣カンジダになる理由

カンジダ菌が増殖することで、かゆみやおりものの異常などを引き起こります。免疫力が低下すると、カンジダ菌が増殖してしまうことがあります。また、ムレなども原因になります。カンジダ菌は、湿潤環境で37℃の温度のもとに置かれると、活発に増殖することが分かっています。

 

 

膣カンジダの治療

抗真菌薬の膣錠、膣坐剤、クリーム剤で治療します。膣カンジダに使用される代表的な抗真菌薬は、アゾール系と呼ばれるものです。大抵のアゾール系抗真菌薬は、「~アゾール」という名前がついています。アゾール系は、真菌の細胞膜をつくるのを邪魔する薬です。細胞膜の材料であるエルゴステロールの合成を阻害します。真菌の増殖を抑え、殺菌的に働きます。

 

 

市販薬はカンジダの再発に使う

初めて症状が出た場合、原因が本当にカンジダによるものなのか自分で判断することはできません。また、症状から薬剤師が判断することもできません。

 

 

継続する

大切なのは、薬を継続することです。薬を継続することで、徐々にカンジダ菌が減っていきます。次第に症状が改善しますが、症状がなくなってもカンジダ菌が残っている状態です。症状がなくなっても薬をやめないようにしましょう。

市販薬の場合は、基本的に6日間使用します。それでも改善しない場合は、使用を継続するのではなく医師の診察を受けるようにします。

 

膣カンジダ治療薬の比較

市販の膣カンジダ治療薬の代表的なものを紹介します。殺菌力には大きな差はありません。選ぶ際には、使用方法や使用感を比較して選ぶことがおすすめです。

エンペシドL

✔クロトリマゾール(イミダゾール系)を配合しています。

✔医療用のエンペシドと同じ成分です。

✔膣錠とクリームがあります。
膣錠は、水分によってすみやかに発泡しながら崩壊して有効成分が広がります。

✔基本的に膣錠を使用します。
外陰症状があるときはクリームを使用しますが、菌が存在する可能性が高いため膣錠も一緒に使うのがベストです。



 

メディトリート

✔ミコナゾール(イミダゾール系)を配合しています。

医療用のフロリードと同じ成分です。

✔膣坐剤とクリームがあります。

坐剤は小型で、膣深部に滑らかに挿入できるようになっています。体温によって素早く溶解して広がり、カンジダ菌を殺菌していきます。

 

✔基本的に坐剤を使用します。
外陰症状があるときはクリームを使用しますが、菌が存在する可能性が高いため坐剤も一緒に使います。



 

フレディCC

✔イソコナゾール(イミダゾール系)を配合しています。
医療用のアデスタンと同じ成分です。

✔膣錠とクリームがあります。
膣錠は、膣内の水分でやわらかく崩れて膣内に留まり、膣錠のある所から効果が広がって、1日中しっかり膣内部を殺菌してくれます。

✔基本的に膣錠を使用します。
外陰症状があるときはクリームを使用しますが、菌が存在する可能性が高いため膣錠も一緒に使うのがベストです。



 

 

まとめ

・カンジダ菌は、皮膚や消化管、膣などに存在するカビの一種です。

・カンジダ菌は、普段は悪さをしませんが、免疫力が低下した時などに増殖します。

・膣カンジダでは、カンジダ菌が増殖することによってかゆみやおりものの異常などが起こります。

・膣カンジダの治療は、抗真菌薬の外用薬を使用します。継続して使用することが大切です。

・市販薬は膣カンジダの再発に使用されます。効果の差はほとんどなく、使用方法や使用感を比較して選ぶことがおすすめです。


 

参考資料:生理学研究所-カンジダ感染症における不快情動を惹起する分子メカニズムの解明、大正製薬商品情報サイト、ロート商品情報サイト、佐藤製薬商品情報サイト

*医薬品の使用に当たっては、担当の医師、薬剤師等の指示に従って下さい。

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