膣カンジダの市販薬には、エンペシドL、メディトリート、フレディCC、フェミニーナ膣カンジダ錠があります。カンジダ菌の増殖を抑える作用があります。
膣カンジダの市販薬は、もともと病院で処方されてきた医療用医薬品です。
✔カンジダ菌などの真菌は細菌に使用する抗生物質は効果がなく、治療には専用の抗真菌薬が必要です。
✔膣カンジダ市販薬の効果に大きな差はありませんが、医師の処方頻度を参考に選ぶことができます。
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膣カンジダの原因と治療薬の比較【市販薬の比較】
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カンジダ菌とは
カンジダ菌は真菌(カビ)の一種です。真菌は微生物の中では大きいサイズで、細菌より大きくヒトの細胞より小さいくらいの大きさです。
細菌に使用する抗生物質は効果がなく、治療には抗真菌薬という薬が必要です。
膣カンジダ市販薬
抗真菌薬は、軟膏、クリーム、膣坐剤などの外用薬が市販されています。内服の抗真菌薬は市販されていません。
ちなみに、カンジダ菌も真菌の一種なので、膣カンジダ薬も抗真菌薬です。市販薬の場合、水虫薬と膣カンジダ薬は区別されているので、それぞれ専用の薬を使う必要があります。
膣カンジダ薬の選び方
膣カンジダ薬の選び方の一つとして、医師がよく処方するものがおすすめです。市販の膣カンジダ薬はスイッチOTCと呼ばれるものです。つまり、もともと医師の処方のもとに使われてきた薬です。その中でも、医師が多く処方しているものがあります。
医師がよく処方する抗真菌外用薬
以下のデータは最近の外用抗真菌薬の処方ランキングです。
このランキングに入っているもののうち、膣カンジダ薬として市販されているものを*印で示しています。
1位テルビナフィン
2位ケトコナゾール(ニゾラール他)
3位ルリコナゾール(ルリコン他)
4位ビホナゾール(マイコスポール他)
5位ラノコナゾール(アスタット他)
6位クロトリマゾール(エンペシド他)*市販薬ではエンペシドL
7位エフィナコナゾール(クレナフィン)
8位ミコナゾール硝酸塩(フロリード他)*市販薬ではメディトリート
9位アモロルフィン(ペキロン)
10位ネチコナゾール塩酸塩(アトラント)
11位イソコナゾール硝酸塩(アデスタン他)*市販薬ではフレディCC
12位リラナフタート(ゼフナート)
13位ブテナフィン塩酸塩(ボレー、メンタックス他)
14位トルナフタート(ハイアラージン)
医師も処方するOTC膣カンジダ薬ランキング
以上のデータを整理すると、市販薬で医師がよく使用するものは以下の通りです。
”医師も処方する市販の膣カンジダ薬ランキング”です。
1位エンペシドL
成分名は、クロトリマゾールです。クロトリマゾールは、医療用ではエンペシド、エルシドなどに配合されています。
2位メディトリート
成分名は、ミコナゾールです。ミコナゾールは、医療用ではフロリードなどに配合されています。
3位フレディCC
成分名は、イソコナゾールです。イソコナゾールは、医療用ではアデスタンなどに配合されています。
4位フェミニーナ膣カンジダ錠
成分名は、オキシコナゾールです。オキシコナゾールは、医療用ではオキシコナゾール、オキナゾールなどに配合されています。上記の「医師が処方する抗真菌外用薬」では、ランク外でした。
まとめ
膣カンジダの市販薬には、エンペシドL、メディトリート、フレディCC、フェミニーナ膣カンジダ錠があります。
カンジダ菌などの真菌は細菌に使用する抗生物質は効果がなく、治療には専用の抗真菌薬が必要です。
市販の膣カンジダ薬を”医師がよく処方する順”にランキングにすると、1位エンペシドL、2位メディトリート、3位フレディCC、4位フェミニーナ膣カンジダ錠になります。
参考資料:日経DI2019/2/16