厚生労働省はコロナウイルス抗原検査キットのネット販売解禁へ動き出しました。
ネット販売が解禁されれば、発熱者は自宅で抗原検査キットを購入して検査できます。
発熱外来や、検査キットを販売する薬局の負担も軽減されます。
抗原検査キットのネット販売解禁へ
2022年8月12日、加藤厚生労働大臣は抗原検査キットのネット販売解禁を検討していると発表しました。
抗原検査キットのネット販売解禁を検討…加藤厚労相「国民の声に応える」
早ければ8月中に結論が出るかも。ネット販売が解禁されれば、自宅で抗原検査キットを購入して検査できます。
発熱者が、しんどいのに薬局に検査キットを買いに行くことも減りますね。
発熱外来や薬局の負担も軽くなります。
現在ネットで買えるのは「研究用」
2022年8月現在も、ネットで購入できる抗原検査キットがあります。とはいえ、こちらは「研究用」の抗原検査キットです。
現在、抗原検査キットには「医療用」と「研究用」が流通しています。「研究用」は、ドラッグストアやネットでも購入できますが、医薬品としての認可を得ていません。
つまり、「研究用」は、きちんとした診断には使えないということです。仮に「陽性」と判定されても、再度検査が必要なので参考程度にしかなりません。
実際に、僕の友人も「研究用」で”うっすら”陽性反応が出たらしいです。「研究用」では、”うっすら陽性”の場合は偽陽性の場合があるのとのこと。
きちんと判定するためには、「研究用」ではなく「医療用」を使いましょう。
「医療用」は体外診断用医薬品
「医療用」の抗原検査キットは体外診断用医薬品に分類されます。僕の勤務する薬局で取り扱っているロッシュ製の抗原検査キットの場合、うっすら陽性反応が出ても、「陽性」と判定します。
体外診断用医薬品は第一類医薬品よりも規制が厳しく、薬局の薬剤師による販売です。
しかも、購入者は使用する本人か同居家族に限られています。購入するときには、氏名や住所などの個人情報と症状などの記入が必要です。
その上で、薬剤師による説明を受けてからの購入となります。薬剤師は、そのあと薬歴を記載する必要があります。
購入に手間がかかるので不便ですし、薬局の業務も混乱しているのが現状です。(2022年8月現在)
抗原検査キット販売で薬局は混乱
抗原検査キットを販売している薬局は、かなり忙しくなり混乱しています。薬剤師は、本来の調剤業務に加えて検査キットの販売があるので、かなり忙しくなっています。
購入する人も薬剤師のいる時間帯に行く必要があるので不便ですね。しかも、通常の処方箋を持った患者さんと同じ窓口なので感染不安もあります。
こういう状況なので、検査キットがネットで販売されることになれば、かなり助かります。
ネット販売解禁で状況は改善するか
ネット販売が解禁されれば、発熱外来や薬局の負担が減ることは間違いありません。
とはいえ、今現在も検査キットが不足している状況です。薬局では、「入荷してもすぐに売り切れる」ということの繰り返しです。
ネット販売が解禁されれば、さらに品薄になることは目に見えています。症状が出てからネットで購入しようとしても、すぐに手に入らなければ意味がないですね。
気になる方は、前もって購入しておくのが得策ですね。僕自身、周りの感染が増えているので自分用を購入しました。
まとめ
まもなく抗原検査キットのネット販売が解禁されると思われます。これで、発熱外来や薬局の混乱が落ち着くことを願います。
とはいえ、検査キットの品薄が続いているので、すぐにネットで購入できるのかが気になるところです。気になる方は早めに購入しておきましょう。