ネリプロクトは、痔による痛みなどの症状を一時的に抑える薬です。軟膏と座薬があります。
ステロイド薬と局所麻酔薬を配合しています。
この記事では、ネリプロクトの作用と使い方について解説します。
ネリプロクトとは
ネリプロクトの効能・効果は、「痔核に伴う症状(出血,疼痛,腫脹)の緩解」です。痔そのものを治す薬ではなく、痔によって生じる出血や痛み、腫れを一時的に抑える薬です。
成分は、ステロイド剤のジフルコルトロンと局所麻酔薬のリドカインの2種類を配合しています。
ジフルコルトロンは、5段階中4のベリーストロングの強さのステロイド剤で、強力な抗炎症作用を発揮します。血管収縮作用,浮腫抑制作用,滲出液抑制作用,肉芽増殖抑制作用があります。それにより、患部の腫れを取り、出血を抑えます。
リドカインは、神経伝導を抑えることで鎮痛作用を発揮します。
一時的な症状に使う
ネリプロクトは対症療法として使用する薬なので、一時的な使用にとどめる必要があります。基本的には1週間程度の使用とします。痛みや腫れが改善すれば、ネリプロクトの使用は中止します。
「重要な基本的注意」には以下の記載があります。
本剤での治療は対症療法であるため,概ね1週間を目処として使用し,その後の継続投与については,臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に行うこと
まとめ
・ネリプロクトは、痔による痛みなどの症状を一時的に抑える薬です。
・ステロイド薬のジフルコルトロンが強力な抗炎症作用を発揮し、患部の腫れを取り、出血を抑えます。
・麻酔薬のリドカインは、神経伝導を抑えることで鎮痛作用を発揮します。
参考資料:ネリプロクト インタビューフォーム