鼻炎・花粉症・アレルギー

【鼻炎】ステロイド点鼻薬で鼻血

2019年4月9日

全身性の副作用

ステロイド点鼻薬は副作用の少ない薬で、ほとんど全身に影響しません。

バイオアベイラビリティは0.2%となっていて、血液中にほとんど入ることがありません。そのため、全身性の副作用はほとんど起こりません。



鼻血

局所の副作用として、鼻血が出ることがあります。ナゾネックスの場合、臨床試験では、1,753例中16件の鼻出血が報告されています。臨床試験では、0.9%の頻度で鼻血が出たということになります。なお、小児の臨床試験でも鼻出血が報告されています。

ただし、鼻出血はプラセボでも現れる副作用です。(プラセボとは薬効成分を含まない偽物の薬のことです。臨床試験ではプラセボとの比較が行われます。)薬を含まないプラセボでも鼻血が出ることから、鼻血の原因は物理的な刺激によるものと推察されています。

つまり、鼻血が出ることがありますが、それはステロイドに限った事ではありません。点鼻薬は、鼻の粘膜を刺激するため、鼻血が出ることがあります。



鼻血が出やすい方は注意

鼻血を繰り返している方(反復性鼻出血)の方は、出血を悪化させることがあるので使用できません。
副腎皮質ステロイド剤は線維芽細胞の増殖抑制、膠原線維の形成阻害並びに肉芽形成の抑制作用により、創傷治癒を抑制することが知られています。

つまり、ステロイド薬は傷の治りを悪くしてしまいます。

そのため、すでに鼻血が出る傾向があって、鼻の粘膜に傷がある場合は使用できません。同じ理由から、鼻に潰瘍がある場合や、鼻の手術後にも使用できません。



点鼻薬による鼻血を避けるために

点鼻薬が鼻の粘膜を刺激しない点鼻の仕方を心がけます。

点鼻薬を使用する際に、鼻中隔ーつまり鼻の真ん中に向けて点鼻しないようにします。

むしろ、鼻の外側に向けて点鼻するようにします。そのために、右鼻には左手で、左鼻には右手で点鼻すると外側に向けやすくなります。

まとめ

・ステロイド点鼻薬は、全身性の副作用の心配はありません。
・ステロイドに限らず、点鼻薬は鼻の粘膜を刺激するため、鼻血が出ることがあります。
・ステロイド薬は、傷の治りを悪くする作用があるため、すでに鼻血が出ている場合は使用できません。
・点鼻薬による鼻血を避けるために、鼻の外側に向けて点鼻するようにしましょう。

参考資料:アレルギー58(6)620-629,2009,ナゾネックス点鼻液インタビューフォーム、添付文書

*医薬品の使用に当たっては、担当の医師、薬剤師等の指示に従って下さい。

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