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月経困難症の原因とは【女性ホルモン薬の作用は?】

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月経困難症とは、月経期間中に起こる病的な症状のことです。

月経は、卵胞刺激ホルモン、卵胞ホルモン、黄体形成ホルモン、黄体ホルモンが複雑に働いて起こります。

黄体ホルモン・卵胞ホルモン混合製剤は、卵胞が成熟したという情報を脳に知らせることで、卵胞の成熟が抑えられます。

 

月経困難症とは

月経困難症とは、月経期間中に起こる病的な症状のことです。下腹部の痛み、腰痛、頭痛、吐き気、抑うつなどの症状が現れます。機能性月経困難症と器質性月経困難症に分類されます。

 

機能性月経困難症

身体的な原因(病気)が存在しないにも関わらず、症状が出ます。子宮の過度の収縮が原因と考えられます。

 

器質性月経困難症

子宮や卵巣の病気が原因です。原因疾患としては、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症などがあります。

 

 

 



 

月経とホルモン

月経には、4つのホルモンが関係しています。卵胞刺激ホルモン、卵胞ホルモン、黄体形成ホルモン、黄体ホルモンが複雑に働いて月経が起こります。それぞれのホルモンの働きと共に、月経の仕組みを解説します。

 

卵胞刺激ホルモン

卵胞刺激ホルモンは脳の下垂体から分泌されます。(性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)の一つのです。)黄体刺激ホルモンは、卵巣の中の卵胞を成熟させます。

 

卵胞ホルモン(エストロゲン)

卵胞ホルモンーつまりエストロゲンは、成熟した卵胞から分泌されます。卵胞ホルモンは、卵胞が成熟したことを伝えます。また、子宮内膜を増殖させます。

 

黄体形成ホルモン

黄体形成ホルモンは、脳の下垂体から分泌されます。(性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)の一つのです。)黄体形成ホルモンの働きで、排卵が起こります。排卵は、卵胞から卵子が飛び出すことです。その後、卵胞は黄体という組織に変化します。

 

黄体ホルモン(プロゲステロン)

黄体ホルモンーつまりプロゲステロンは、黄体から分泌されます。黄体ホルモンの作用で、子宮内膜の増殖が止まり、受精卵が着床する準備が整います。その後、受精が成立しないと黄体ホルモンの分泌が止まり、子宮内膜がはがれて月経が起こります。

 

 



 

黄体ホルモン・卵胞ホルモン混合製剤

黄体ホルモン・卵胞ホルモン混合製剤は、月経困難症の治療に使われます。ヤーズ配合錠、ルナベル配合錠、プラノバール配合錠、ジェミーナ配合錠、フリウェル配合錠などがあります。ホルモンを補充することで、卵胞が成熟したという情報を脳に知らせることで、卵胞の成熟が抑えられます。それにより排卵抑制、子宮内膜増殖抑制、子宮収縮抑制などの作用があらわれ月経困難症を改善します。

 

排卵抑制作用

下垂体に作用し、ゴナドトロピン(卵胞刺激ホルモンや黄体形成ホルモンなど)の産生・分泌を抑制し、排卵を抑制します。

 

子宮内膜増殖抑制作用

子宮内膜組織を萎縮させることにより、子宮内膜の増殖を抑制させます。

 

子宮収縮抑制作用

このようにして、子宮内膜の増殖が抑制されると、プロスタグランジンがつくられるのを抑制されます。

その結果、子宮の収縮や神経刺激を抑制して痛みが抑えられます。

 

子宮内膜症

子宮内膜症では、炎症性サイトカインが炎症に関与しています。合成黄体ホルモンはサイトカインの産生を抑制することで、抗炎症作用を発現していると考えられています。

 

 

まとめ

・月経困難症とは、月経期間中に起こる病的な症状のことです。

・月経は、卵胞刺激ホルモン、卵胞ホルモン、黄体形成ホルモン、黄体ホルモンが複雑に働いて起こります。

・黄体ホルモン・卵胞ホルモン混合製剤は、卵胞が成熟したという情報を脳に知らせることで、卵胞の成熟が抑えられます。それにより排卵抑制、子宮内膜増殖抑制、子宮収縮抑制などの作用があらわれ月経困難症を改善します。

 

参考資料:ジェミーナ配合錠インタッビューフォーム、生理のミカターバイエル薬品、黄体ホルモン・卵胞ホルモン混合製剤解説ー日経DI、ワタシにカラダ相談室ーモチダ製薬

*医薬品の使用に当たっては、担当の医師、薬剤師等の指示に従って下さい。

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