ディフェリンゲルは初期のニキビから効果を発揮する薬です。
さらに進行し炎症を起こしたニキビにも効果的です。
副作用はほとんどに人に起こりますが、軽症のことが多く薬を続けることができます。
この記事ではディフェリンゲルの効果と注意点についてまとめます。
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ニキビの進行
ニキビは毛穴に皮脂がたって面皰(めんぽう)ができることで始まります。このとき、毛穴のまわりの角質が厚く硬くなることで、毛穴に皮脂が溜まりやすくなります。そこにアクネ菌が増殖して炎症を起こしていきます。小さな白いニキビから炎症を起こした赤いニキビ、膿が溜まったニキビへと進行します。ひどくなると皮膚の下に膿がたまった袋ができることがあります。硬く大きく触れることもあります。ニキビの薬には、アクネ菌の増殖を抑える抗菌薬や炎症を抑える抗炎症薬などがあります。
ディフェリンゲルの効果
ディフェリンゲルは、これらの薬とは全く異なるアプローチをします。皮膚の表面の角質ができるのを防ぐことでニキビの初期段階から効果を発揮します。毛穴に皮脂がたまり始めると、毛穴の皮膚表面近くが角質になり毛穴にフタをしてしまいます。こうして、皮脂が溜まる面皰という状態になります。ディフェリンゲルには、角質が作られるのを抑える効果があります。毛穴にフタをする角質が減ることで、皮脂を排出させていきます。
そのため、ニキビの初期の小さな面皰(微小面皰)にも効果を発揮します。さらに、皮脂が溜まり始めた段階であっても効果を発揮します。小さな白いニキビから炎症を起こした赤いニキビへと進行するのを防ぎます。
皮がむけるなどの副作用
皮膚の副作用が5人中4人の割合で生じます。具体的には、皮膚が乾燥する、ヒリヒリする、細かく皮がむける、赤くなる、かゆくなるなどの症状が出ます。(乾燥56.1%、皮膚不快感47.6%、皮膚剥脱33.5%、紅斑21.9%、そう痒症13.2%)
大半の副作用は使用して2週間ほどで生じます。症状は軽いため、薬を中止する必要はありません。症状は次第にやわらいでいきます。
対処法
使用する前に、化粧水や乳液、低刺激性保湿化粧水(ノンコメドジェニックの表示のあるもの)を使用すると皮膚の副作用を軽減できます。特に使い初めに対策を講じる良いでしょう。
いつまで続けるか
ディフェリンゲルは、1日1回、洗顔後、患部に適量を塗布します。ディフェリンゲルの効果は、数週間で表れます。症状が改善した時点で使用を中止して構いません。臨床試験では、顔に30個以上のニキビがある人を対象に12週間塗布した結果、ニキビの減少率は63.2%でした。最長12ヵ月間の塗布を実施した臨床試験では、総皮疹数の減少率は77.8%でした。
ただし、添付文書では、「治療開始3ヵ月以内に症状の改善が認められない場合には使用を中止すること。」となっています。症状が十分に改善しない場合でも、3ヵ月を超えての使用は認められていません。
まとめ
・ディフェリンゲルは、皮膚の表面の角質ができるのを防ぐことでニキビの初期段階から効果を発揮します。
・皮膚の副作用が5人中4人の割合で生じますが、大抵は軽症のため薬を続けることができます。
・ディフェリンゲルは、1日1回、洗顔後、患部に適量を塗布します。
・症状が改善した時点で使用を中止できますが、改善しない場合でも3カ月を超えて使用することはできません。
参考資料:ディフェリンゲル添付文書、インタビューフォーム、日経DI2008/10/9、日経DI200/10/27