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ヒルドイドの保湿効果と血行促進効果【ヘパリン類似物質とは】

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ヒルドイドには保湿効果と血行促進効果があります。保湿効果を期待した市販品や、血行促進効果を利用した傷跡に使える薬が販売されています。

ヒルドイドの成分はヘパリン類似物質です。
ヘパリン類似物質には、血行促進効果と皮膚保湿効果があります。

 

現在は、ヒルドイドと同じヘパリン類似物質配合の市販薬が販売されていますよ。


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ヘパリン類似物質とは

ヘパリン類似物質は、ヘパリンに似た構造をしていて、血行促進作用と保湿作用があります。

ヘパリンは、ヒトや動物の体に存在する物質で、血液を固まりにくくする作用があります。そのため、抗凝固薬として医療現場で使われます。グルクロン酸、イズロン酸、グルコサミノグリカンという物質が鎖のように繰り返しつながっています。そこに硫酸基がくっついています。

ヘパリン類似物質も2種類の糖が鎖のように繰り返しつながった構造です。そこに硫酸基、カルボキシル基、水酸基などくっついています。鎖のように長い構造に硫酸基などがくっついている構造がヘパリンに似ています。

ヘパリン類似物質にも血液を固まりにくくするため、血液促進作用があります。硫酸基、カルボキシル基、水酸基などには水分子がくっつきやすいので、保湿効果もあります。



血行促進作用

ヘパリンは、抗凝固薬として利用されてきました。血液を固まりにくくする作用があります。血液凝固の邪魔をするアンチトロンビンを活性化する作用があります。

ヘパリン類似物質も、ヘパリンと同じく血液を固まりにくくするため血行促進作用があります。血流が良くなるので、あざや腫れや傷あとを改善します。ヒルドイドの効能効果は以下の通りです。

〔効能・効果〕
血栓性静脈炎(痔核を含む)、血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患(注射後の硬結並びに疼痛)、凍瘡、肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防、進行性指掌角皮症、皮脂欠乏症、外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎、筋性斜頸(乳児期)

ヒルドイドローション添付文書

 

アットノン

ヘパリン類似物質の血行促進作用を利用した市販薬がアットノンです。血行促進作用により傷跡の治りを良くします。

 

保湿作用

ヘパリン類似物質には角質水保持増強作用があります。たくさんの親水基がくっついているため高い保湿効果があります。薬用ヘパリッチ クリーム(30g)などは、ヘパリン類似物質の保湿効果を利用した医薬部外品です。

 

傷口には使用できない

ヘパリン類似物質は、血液を固まりにくくする作用があるので、傷口には使用できません。アットノンも傷跡の使うようにして、傷が治っていないところには使わないようにしましょう。

 

まとめ

ヒルドイドの成分はヘパリン類似物質です。
ヘパリン類似物質には、血行促進効果と皮膚保湿効果があります。

 

ヒルドイドと同成分の市販薬はこちら↓


*医薬品の使用に当たっては、担当の医師、薬剤師等の指示に従って下さい。

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