花粉症の薬として、もっとも使用されている薬の一つがアレグラです。
もともと病院で処方される医療用医薬品ですが、ドラッグストアでも購入できます。
特徴としては、1日2回の服用で効果を発揮し、眠気が少ないことです。
食後と指定されていない
アレグラは1日2回食後に服用している方が多いと思います。
でも、実はアレグラの添付文書を見ると食後とは記載されていません。
添付文書の用法がこちらです。
【 用法及び用量 】
通常、成人にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回60mg
を1日2回経口投与する。
通常、7歳以上12歳未満の小児にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回30mgを1日2回、12歳以上の小児にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回60mgを1日2回経口投与する。
なお、症状により適宜増減する。
「1日2回経口投与する」と記載されていますが、「食後」とは書かれていません。
処方箋では、「朝夕食後」と処方されることが多いですが、「朝食後と就寝前」で処方されることも多いと思います。
添付文書上は、「1日2回」と記載されているだけなので、「朝夕食後」でも「朝食後と就寝前」でもOKということになります。
では、市販薬のアレグラFXの用法はどうなっているのでしょう?
市販薬のアレグラFXの用法の欄がこちらです。
成人(15才以上)、1回1錠、1日2回 朝夕に服用してください。
市販薬の用法は「1日2回 朝夕」となっていて、こちらも「食後」とはなっていません。
用法についての結論は・・・
アレグラは食後でも食後でなくても服用することができます。
でも、肝心の効果はどうなのでしょう?
空腹時の方が効果が出る
アレグラは、空腹時の方が効果が出ます。
アレグラは、食事の影響を受けて効果が弱まってしまうからです。
添付文書には以下の記載があります。
7.食事の影響(外国人データ)
健康成人男子22例にクロスオーバー法で、空腹時及び食後(高脂肪食)にフェキソフェナジン塩酸塩錠120mgを単回経口投与したとき、空腹時に比べ食後投与時のAUC0-∞及びCmaxはそれぞれ15%及び14%減少した。日本人においても、クロスオーバー法による検討ではないが、フェキソフェナジン塩酸塩円形錠を食後投与したときのAUC0-∞及びCmaxから外国人と同様の食事の影響が推察された。
AUCやCmaxというのは、血中濃度の指標です。
AUCは血中濃度下面積、Cmaxは最高血中濃度です。
つまり、食後に服用すると、血中濃度が約15%低下してしまうということです。
食事の影響で効果が弱まると考えられます。
効果も15%低下するわけではありませんので、「絶対食後はダメ」というほどではありません。
それでも、空腹時に服用した方が効果的です。
まとめ
アレグラは食後に服用すると、効果が弱まる薬です。
できるだけ、空腹時に服用することをおすすめします。