軟膏などを塗るとき、よく刷り込むのがいいと思っている方がいます。
塗る量も適切ではなくて、薬の量が足りてないことが多いと思います。
そこで、軟膏など塗布薬の塗り方をまとめます。例外的な薬もありますが、基本的な塗り方です。
擦り込んではいけない
まず刷り込んではいけない理由を挙げます。
理由①ムラができてしまう
塗り薬を刷り込むと、ムラができてしまいます。
塗り薬は、擦り込んだ方が薬が効くような気がするかもしれません。
刷り込んだ方が、薬の吸収が良くなると感じるかもしれません。
でも、それは錯覚です。
擦り込むことで、より吸収が良くなるということはありません。
むしろ、ムラの原因になります。
皮膚の炎症部位に凹凸があります。
擦り込むと凹凸のうち、凹んでいる部分にだけ薬が残ることになります。
その結果、ムラが出来てしまうのです。
理由②刺激を与えてしまう
擦り込むという行為自体が皮膚に刺激を与えてしまいます。
特に、炎症が起きている場合、その炎症を悪化させることなりかねません。
ステロイドなどの炎症を抑える薬を使っている場合、薬の効果を妨げてしまいます。
アクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなものです。
では、どのようにのればいいのでしょうか。
やさしくのばす
塗り薬は、指にとってから患部にのせ、やさしくのばすようにしましょう。
患部を覆いかぶせる感覚です。
塗布する量
第一関節までの量を
人差し指の指先に塗り薬を載せましょう。
指の先から第一関節のあたりまで薬を載せます。
この量が基準になります。
手の平2枚目分の面積に
第一関節まで載せた薬を、手のひら二枚分の面積に塗ります。
指先に載せた薬を患部に移し、やさしくのばすようにします。
少し薬が多いと感じるかもしれません。
しかし、塗り薬は患部に覆いかぶせることが大切です。
まとめ
・擦り込むことで薬の効果は半減します。
・塗り薬はやさしくのばして、患部を覆うようにしましょう。
・第一関節までの薬を両手の平の面積に塗布しましょう。