手根管症候群の患者さんが来られました。
手のしびれ、痛みが症状の病気です。
一緒に仕事をしていた、50代の女性薬剤師も、以前に手根管症候群の疑いがあったらしい。
手根管症候群とは
手の痛み、しびれが症状です。
特に、小指以外の指に痛みとしびれが出ます。
手根管とは、手首にある、骨とじん帯でできたトンネルのことです。
その中を、神経と腱が通っています。
このトンネルの中のむくみなどによって、神経が圧迫されると、指に痛みやしびれが生じます。
ポイント
- 手根管とは手首にあるトンネル
- 手根管内の神経が圧迫されることで、痛みやしびれが生じる
どんな人がなるの?
基本的には原因不明です。
妊娠、出産期の女性や更年期の女性が多い。女性のホルモンバランスが乱れる頃に多いようです。
透析患者にも多く生じます。
腫瘍や出来物が原因とみられるケースもあります。
骨折などの怪我をしたときに生じることもあります。
治療
対症療法を続けるか、手術による治療が基本です。
対症療法
以下の薬を使用した対症療法が基本です。
- 飲み薬(痛み止め、ビタミンB12など)
- 塗り薬(痛み止など)
- 安静(運動を控える、固定するなど)
- 注射(炎症を抑える薬)
手術
難治性のものなどは手術が必要になります。
内視鏡を用いた手術など、大きな皮膚切開が不要なものが主流となっています。