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【胃薬の使い分け】空腹時の胃痛と食後の胃もたれ

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友人から胃薬の相談を受けました。

 

「最近、胃の調子が悪くて食欲がない。

すぐに胃もたれがして、揚げ物も食べられないし、早くおいしいものが食べたい。

こういう時はどういう薬のいいのかな?」

 

よく聞くと、病院では胃酸の分泌を抑える薬が処方されていたようです。

医師とのコミュニケーションがうまくいっていない様子です。

 

では、胃薬はどのように選べばよいでしょうか。

 

 

①食後にもたれる場合

消化不良の時の胃薬は何を選べばいいでしょうか。

胃もたれなどの症状で薬を探している方には、次のように説明しています。

 

「消化不良の時は、胃酸の分泌を抑える薬ではなく、胃腸の働きを良くする薬が効果的です。

また、消化酵素を含む薬も、消化を助けてくれるので効果的です。」

 

よく”胃薬ならガスターがいい”と思っている方がおられます。

でも、消化不良からくる胃もたれの場合は、胃酸の分泌を抑えるより、むしろ胃腸の働きを良くする薬の方が効果的なことが多いです。

 

例えば、こちらの薬は消化を助ける成分が入っています。

 

 

②胃がキリキリ痛む場合

では、ガスターなど胃酸の分泌を抑える薬はどういう方に効果的でしょうか。

 

胃薬をお探しの方には次にようにお尋ねしています。

 

「食後にムカムカする感じですか?

それとも、空腹時にキリキリ痛む感じですか?」

 

食後のむかつきの場合は、上記の消化を助ける薬をお勧めします。

それとは違い、”空腹時にキリキリ痛む”という場合にはガスターなど、胃酸の分泌を抑える薬をお勧めします。

 




 

ガスモチンは胃腸の働きを良くする薬

処方せん薬になりますが、胃腸の働きをよくする薬にガスモチンという薬があります。

これは、上記①胃がもたれる場合に使われるタイプの薬です。

実は、私も疲れが溜まり、胃腸が弱っていたときに処方されたことがあります。

胃もたれが改善し、食欲が増していきました。

 

冒頭の友人には

 

「もしかしたら、胃酸の分泌を抑える薬よりも、胃腸の働きを高める薬の方があっているかもしれないよ。

例えば、ガスモチンっていう薬は胃腸の働きを良くして、食欲も高まるよ。」

 

と話しました。

次の日に病院を受診して、ガスモチンを処方してもらえたそうです。

これで症状が改善するか気になるところです。

 




さらに詳しく

ガスモチンは胃腸の運動機能を高める薬です。

 

添付文書にある作用機序は以下の通りです。

本剤は選択的なセロトニン5-HT4 受容体アゴニストであり、消化管内在神経叢に存在する5-HT4 受容体を刺激し、アセチルコリン遊離の増大を介して上部及び下部消化管運動促進作用を示すと考えられている。

 

セロトニン5-HT4 受容体を介して、アセチルコリンを増やす薬です。

アセチルコリンが消化管のアセチルコリン受容体に結合すると、消化管運動は高まります。

 

そもそも、アセチルコリンは副交感神経終末で分泌される物質です。

副交感神経が優位になると消化管運動は高まります。

 

「ガスモチンを飲むと、胃腸の運動が高まります。

食べたものを下へ下へと動かすようになります。

その結果、胃もたれや、それに伴う吐き気なども改善します。」

 

患者さんにはこのように説明しています。

 

 

まとめ

今回は、市販の胃薬を選ぶ方の参考にもなればと思い記事を書きました。

症状がひどい時や長引くときは、薬剤師に直接相談するか、病院を受診して頂きたいと思います。

 

 

こちらはガスターと同成分の薬です

 

*医薬品の使用に当たっては、担当の医師、薬剤師等の指示に従って下さい。

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