ゾフルーザは2018年に承認されたインフルエンザの治療薬です。タミフルなどの以前からあるインフルエンザ治療薬とは、効き方が異なります。ゾフルーザの効き方についてはこちらのページにまとめています。
1回の服用で完結するという利点もあります。一方で、ゾフルーザに耐性のあるウイルスが問題となっています。
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ゾフルーザが効かないウイルス
抗ウイルス薬を使用していると、薬に対して抵抗力のあるウイルスが生き残ってしまうことがあります。薬に対して抵抗力のあるウイルスを耐性ウイルスといいます。耐性ウイルスが増えてしまうと、症状が長引いたり悪化したりすることがあります。
ゾフルーザは、臨床試験の段階で耐性ウイルスが出現することが確認されています。指標となったのは、ウイルスの遺伝子変異によって起こるアミノ酸変異です。具体的には、「I38のアミノ酸変異」というものが指標になっています。I38のアミノ酸はゾフルーザの標的部位の一部です。そのためこの変異が起こっているといういことは、耐性ウイルスに変化したということです。では、どのくらいの頻度で耐性ウイルスが出現したのでしょうか。
小児では4人に1人
12歳未満を対象とした臨床試験では、77例中18例で、I38のアミノ酸変異が見られました。23.3%で耐性が現れたことになります。小児では、4人に1人の割合で耐性ウイルスができてしまいます。
成人では10人に1人
成人及び12歳以上では、370例中36例で、I38のアミノ酸変異が見られました。9.7%で耐性が現れたことになります。成人では10人に1人の割合で耐性ウイルスができてしまいます。
耐性ウイルスは感染するか
臨床試験では、I38のアミノ酸変異では増殖能の低下が見られました。耐性ウイルスはあまり増えないかもしれないということです。
しかし、国立感染症研究所は2019年3月に、ゾフルーザの耐性ウイルスが、ゾフルーザを服用していない3人の患者から検出されたことを公表しました。ゾフルーザの耐性ウイルスが感染したためと思われます。さらに、国内で検出されたゾフルーザ耐性ウイルスの解析からは、耐性ウイルスの増殖力は低下していないことが示されています。
つまり、ゾフルーザを服用した人の体内でできた耐性ウイルスが他の人に感染することは十分考えられます。
小児への処方は回避する傾向
耐性ウイルスによって症状が長引くことがあるため、ゾフルーザの処方を回避する傾向が見られます。特に、小児に使用した際に耐性ウイルスが多く検出されています。そのため、医師を対象としたあるアンケート調査では、「小児へのゾフルーザの使用は避けるべき」との意見が6割を超えました。ゾフルーザは1回の服用で済むという利点がありますが、特に小児への処方は減少していくものと思われます。
まとめ
・ゾフルーザに対して抵抗力のある耐性ウイルスが増えて、症状が長引いたり悪化したりすることがあります。
・子供では4人に1人、大人では10人に1人の割合で、ゾフルーザの効かないウイルスができてしまいます。
・ゾフルーザを服用した人の体内でできた耐性ウイルスが他の人に感染することは十分考えられます。
・小児への処方を控える傾向が強まると思われます。
参考資料:ゾフルーザインタビューフォーム、日経DI2019/3/13、日経Di2019/9/3
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