柴苓湯は胃腸炎やむくみなどに効果的【不妊症にも使われます】

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柴苓湯は胃腸炎によく使われる漢方薬です。炎症を抑える作用やむくみを取る作用もあります。不妊治療にも使われることがあります。

柴苓湯は小柴胡湯と五苓散を合わせた漢方薬です。
吐き気や下痢などの胃腸症状を改善します。
暑気あたりやむくみにも効果があります。

 

柴苓湯とは

柴苓湯は小柴胡湯と五苓散を合わせた漢方薬です。

柴苓湯は、小柴胡湯の作用をメインです。小柴胡湯に五苓散の水分代謝の改善の作用を加えた漢方す。

小柴胡湯と五苓散の作用は以下の通りです。

・小柴胡湯には炎症を抑える効果があります。吐き気や下痢などの胃腸症状も改善します。
・五苓散は体の水分の滞りを改善します。のどの渇き、尿量の減少、むくみなどに効果があります。

 

配合されている生薬は?

小柴胡湯に配合されている生薬は柴胡、オウゴン、半夏、生姜、人参、大棗です。五苓散に配合されている生薬は沢瀉、茯苓、猪苓、蒼朮です。柴苓湯には以上の生薬がすべて配合されています。以下が配合されている生薬の作用です。

小柴胡湯の生薬

柴胡は、柴苓湯のメインの生薬です。ストレスによるイライラ、不安などの神経過敏な状態を改善します。抗炎症作用もあります。

黄芩は、柴胡と並んで柴苓湯の中心的な生薬です。抗炎症作用、抗アレルギー作用があります。

半夏生姜は、胃に働きかけ嘔吐を止めます。

人参大棗は、胃腸の働きを改善します。腹部膨満、下痢、げっぷなどに効果があります。

甘草は人参と大棗の働きを助けます。漢方薬の約7割に配合されている生薬で、配合されている生薬を調和させます。滋養、緩和、消炎、去痰作用があります。

 

五苓散の生薬

沢瀉には利尿作用があります。発熱や膀胱炎などの炎症にも効きます。

茯苓と猪苓にも、利尿作用があり沢瀉の効果を強めます。

茯苓には、鎮静作用と利尿作用があります。

蒼朮にも利尿作用があります。胃腸の働きを良くする作用もあります。



 

柴苓湯の効果は?

柴苓湯は炎症とむくみに効果があります。

柴苓湯は、胃腸が弱って吐き気や下痢があるときに使います。夏バテや微熱が続くときにも効果的です。以上の症状に、のどの渇き、尿量の減少、むくみなどの水分代謝に関係する症状があるときに処方されます。

炎症性疾患や自己免疫疾患にも使われます。抗炎症作用もあるためです。

不妊症にも使われることがあります。排卵誘発作用があるという報告があるためです。

 

柴苓湯は以下の症状に使われます
・胃腸が弱って、吐き気と下痢がある。
・足がむくみ、尿量が少ない。
・不妊症
・炎症性疾患、自己免疫疾患

 

柴苓湯の効能効果

ここからは、少し詳しく解説します。

ツムラの柴苓湯の効能効果は以下の通りです。

吐き気、食欲不振、のどのかわき、排尿が少ないなどの次の諸症:
水瀉性下痢、急性胃腸炎、暑気あたり、むくみ

柴苓湯は、漢方用語で「半表半裏」と「水湿」に効果があります。

「半表半裏」

半表半裏は病気の進行過程で病気と闘っている状態です。発熱と悪寒を繰り返す往来寒熱や、胸脇部の張った痛みである胸脇苦満も半表半裏の症状です。その他に、悪心、嘔吐、のどの渇き、食欲不振などの症状もあります。

「水湿」

水湿は過剰な水分が体内に滞っている状態です。のどの渇き、尿量減少、嘔吐、下痢、むくみなどの症状があります。

 

以下の疾患に処方されることがあります

泌尿器系:腎炎、腎盂炎、膀胱炎、ネフローゼ症候群

消化器系:急性胃腸炎、消化不良、慢性胃炎

炎症性疾患:滲出性中耳炎、肝炎、肝硬変、全身性エリテマトーデス、蕁麻疹、ヘルペス、乾癬、慢性関節リウマチ

その他:熱中症、妊娠高血圧、血管性浮腫(クインケ浮腫)、感冒

 

まとめ

・柴苓湯は小柴胡湯と五苓散を合わせた漢方薬です。
・吐き気や下痢などの胃腸症状を改善します。
・暑気あたりやむくみにも効果があります。

 

参考資料:ツムラ柴苓湯添付文書、日経DI2019.11