お酒を飲む人にウルソデオキシコール酸はおすすめです。
ウルソデオキシコール酸は肝臓を保護する効果があるので、肝機能障害の患者さんによく処方されます。
市販の胃腸薬や二日酔い対策ドリンクなどにも、ウルソデオキシコール酸配合のものがありますよ。
このブログでは、わかりやすく薬の解説をしています。
この記事を読めば、ウルソデオキシコール酸が肝臓に良いことが分かっていただけます。
ウルソデオキシコール酸が肝臓を保護する
ウルソデオキシコール酸は肝臓機能を改善する効果がある成分です。
親水性の胆汁酸でして、腸と肝臓を循環して肝機能を改善していきます。
胆汁酸の腸肝循環
胆汁酸とは、肝臓から腸に分泌される胆汁の成分です。
脂肪を分解吸収するのに必要です。
分解した脂肪と一緒に、腸から肝臓に吸収されます。そして、肝臓からまた腸に分泌されて再利用されます。
このように、胆汁酸は肝臓と腸を循環しています。
疎水性胆汁酸と親水性胆汁酸
この胆汁酸には、大きく分けて疎水性胆汁酸と親水性胆汁酸の二種類があります。
疎水性胆汁酸は、脂肪と一緒に肝臓に移動したときに、肝臓を傷つけてしまいます。
疎水性胆汁酸と親水性胆汁酸は混ざっているわけですが、疎水性胆汁酸の割合が大きいほど、肝臓にはダメージがあるわけです。
- 疎水性胆汁酸:肝臓を傷つけやすい
- 親水性胆汁酸:肝臓を傷つけにくい
ウルソデオキシコール酸は親水性胆汁酸
ウルソデオキシコール酸は親水性胆汁酸です。
ウルソデオキシコール酸を服用すれば、親水性胆汁酸の割合を増やすことになります。
肝臓を傷つける疎水性胆汁酸を減らすことになるわけですね。
その結果、肝機能を改善する効果を発揮します。
ウルソデオキシコール酸の副作用は少ない
ウルソデオキシコール酸の副作用はあまりありません。
20年近く薬剤師として働いてきて、ウルソデオキシコール酸の副作用について直接聞いたことはないです。
まれに、吐き気や下痢になる人もいるようです。また、どんな薬にもアレルギーを起こすリスクはあります。
とはいえ、ウルソデオキシコール酸はもともと体にある成分ですので、安心して服用できる成分です。
ウルソデオキシコール酸はお酒を飲む人におすすめ
このように、ウルソデオキシコール酸は肝機能を改善してくれるので、お酒を飲む人におすすめです。
病院では、肝機能が低下している人によく処方されています。
とはいえ、お酒を飲む人や肝機能が気になる人は、早めに服用していた方が安心ではないかと、私は思っています。
ウルソデオキシコール酸配合の市販薬
市販薬やサプリメントにもウルソデオキシコール酸が使われているので、お酒を飲む人は飲んでみると良いかと思います。
とはいえ、あくまでも胃腸薬として販売されているものもあります。
タナベ胃腸薬ウルソ
あくまでも胃腸薬ですが、1錠中にウルソデオキシコール酸50mgを配合しています。
ウルソデオキシコール酸は脂肪の消化吸収を助ける働きもあるので、もちろん胃腸薬になります。
1錠中にウルソデオキシコール酸50mg配合で、かなりコスパが良いです。
レバウルソ
肝臓水解物とウルソデオキシコール酸を配合しています。
1日量(6錠)にウルソデオキシコール酸50mg配合です。
良朝丸(よいちょまる)
大人気の酔っ払い料理研究家YouTuberリュウジさん監修の良朝丸(よいちょまる)です。
1日量(9錠)にウルソデオキシコール酸が最大量の60㎎配合しています。
肝臓を守ろう
お酒を飲む人は肝臓に気を配っていきましょう!
もちろん、週に1回は休肝日を設けるのが効果的です。
そして、ウルソデオキシコール酸などの肝臓を守る薬やサプリメントもおすすめです。
肝機能障害になってから始めるよりも、お酒を飲む人は日ごろから対策を打っておきましょう。そうすれば、健康にお酒を楽しんでいけますよ!
まとめ
ウルソデオキシコール酸は肝臓を守る効果がある成分です。
医療では、ウルソ錠として長年使用されています。
市販薬やサプリメントにもウルソデオキシコール酸が含まれるものがあるので、積極的に取り入れていきましょう。