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芍薬甘草湯の効果と注意点ー【副作用で高血圧になる?】

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芍薬甘草湯は痛みや痙攣に効果のある漢方薬です。足のつりーこむら返りに使われます。腰痛や筋肉痛などにも効果があります。漢方には珍しく即効性のある薬です。

副作用で高血圧になることがあります。偽アルドステロン症といって、血液中のカリウムが減ることで血圧が上がってしまいます。

芍薬甘草湯とは

芍薬甘草湯は、良く足がつる方、筋肉が痙攣して痛むという症状の方に効果的な漢方薬です。

効能効果

効能効果は以下の通りです。

体力に関わらず使用でき、筋肉の急激なけいれんを伴う痛みのあるものの次の諸症:こむらがえり、筋肉のけいれん、腹痛、腰痛

 

配合生薬

配合生薬は、芍薬と甘草のみです。

 

芍薬甘草湯の副作用

芍薬甘草湯の副作用の一つに、偽アルドステロン症があります。偽アルドステロン症は甘草に含まれるグリチルリチン酸によって生じます。グリチルリチン酸によって血中のカリウム値が下がって血圧が上がることによって生じます。大抵の場合、服用を中止すれば2~3日でおさまります。それでも、血圧が高くなったときは病院を受診しましょう。


 

飲み合わせなどの注意点

グリチルリチン酸を含む薬と一緒に服用すると、グリチルリチン酸を摂りすぎることになるので偽アルドステロン症になりやすくなります。グリチルリチン酸や、生薬の甘草との飲み会わせに注意が必要です。

 

甘草やグリチルリチン酸

甘草やグリチルリチン酸が入っている薬と一緒に服用すると、グリチルリチン酸の過剰摂取になるため副作用が起きやすくなります。

甘草は、様々な漢方薬に配合されている生薬です。甘草配合の生薬は、芍薬甘草湯と同じく偽アルドステロン症に注意が必要です。

 

利尿剤

利尿剤はカリウム値が下がることがあるので、一緒に服用したらさらにカリウム値が下がって、血圧が上昇してしまいます。

 

高血圧の方

もともと血圧が高い方も注意が必要です。偽アルドステロン症になった場合、さらに血圧が高くなってしまします。高血圧の方で芍薬甘草湯を服用したい方は、市販薬ではなく医師に相談して処方してもらうようにしましょう。


 

 

 

まとめ

  • 芍薬甘草湯は、筋肉痛や腰痛、こむら返りに効果があります。
  • カリウム値が低下して血圧が上昇する偽アルドステロン症を発症することがあります。
  • 偽アルドステロン症の原因である甘草、グリチルリチン酸を含む薬との飲み合わせに注意が必要です。
  • 副作用は服用を中止すれば改善しますが、医師の判断を求めることをおすすめします。

 

 

参考資料:ツムラ芍薬甘草湯添付文書,インタビューフォーム

*医薬品の使用に当たっては、担当の医師、薬剤師等の指示に従って下さい。

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