ゾフルーザは、2018年に承認された抗インフルエンザ薬です。
1回の服用で完結するのが特徴で、使いやすい薬ですが、薬が効きにくくなる薬剤耐性の問題などが話題になっています。
タミフルやイナビルとは異なる作用を持つ薬です。
この記事では、特にゾフルーザ作用機序についてまとめています。
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ゾフルーザは1回服用するだけ
なんと言っても、1回服用するだけという点が一番のインパクトではないでしょうか。1日1回ではありません。本当に一回飲むだけです。イナビルも一度で終わりますが、吸入薬なので、面倒だし、吸入に多少のテクニックが要ります。きちんと吸入できていなければ、効果は大幅に落ちてしまいます。薬剤師としても、説明に手間がかかるのが難点でした。それがゾフルーザは1回服用するだけなので、説明が簡潔にすみます。
従来の薬との作用機序の違い
ウイルスは、ヒトの細胞に侵入すると細胞内の機能を利用して増えていきます。こうして増殖した新しいウイルスは、細胞から外に出て別の細胞に侵入して増殖を繰り返していきます。
タミフルなどの作用機序
タミフルなどの抗インフルエンザ薬は、ノイラミニターゼ阻害薬と呼ばれます。ノイラミニターゼという酵素の邪魔をすることで、ウイルスの増殖を抑えます。
ウイルスのノイラミニターゼは、宿主の細胞の中で増殖したウイルスが、宿主の細胞から外に出るときに必要な酵素です。増殖したウイルスが細胞から放出される際に、ウイルスが持っているノイラミニダーゼという酵素が働きます。ノイラミニダーゼによって、ウイルスは細胞から離れて他の細胞へと感染することができます。
ノイラミニターゼ阻害薬は、細胞の中でノイラミニダーゼとくっつきます。その結果、ノイラミニダーゼが働かなくなりウイルスは細胞から離れることができなくなります。その結果、ウイルスの増殖が抑えられていきます。ノイラミニターゼを阻害することで、増殖したウイルスが外に出て行くのを邪魔するのです。
ゾフルーザの作用機序
ゾフルーザは、キャップ型エンドヌクレアーゼ阻害剤という薬です。
ウイルスは、感染した細胞の機能を利用して増殖します。このとき、ウイルスの遺伝情報はmRNA(メッセンジャーRNA)にコピーされます。それから、新しいウイルスがつくられていきます。キャップ型エンドヌクレアーゼは新しいウイルスを作るのに必要なmRNA(メッセンジャーRNA)がつくられる部分に関係します。ゾフルーザはキャップ型エンドヌクレアーゼの働きを邪魔すします。その結果、mRNAがつくられるのを邪魔することでウイルスの増殖を抑えます。
タミフルなどは、増えたウイルスが外に行かないようにする薬ですが、ゾフルーザはウイルスが増えないようにする薬です。
以下は添付文書の薬効薬理ー作用機序の項です。
作用機序
バロキサビル マルボキシル活性体は,A 型及び B 型インフルエンザウイルスのキャップ依存性エンドヌクレアーゼ活性を選択的に阻害する。キャップ依存性エンドヌクレアーゼは,宿主細胞由来 mRNA 前駆体を特異的に切断する酵素であり,ウイルスmRNA 合成に必要なプライマーとなる RNA 断片を生成する。バロキサビル マルボキシル活性体は,キャップ依存性エンドヌクレアーゼ活性を阻害し,ウイルス mRNA の合成を阻害することにより,ウイルス増殖抑制作用を発揮する 13)。
まとめ
・ゾフルーザは、キャップ型エンドヌクレアーゼ阻害剤というインフルエンザの薬です。
・ウイルスが感染した細胞の中でウイルスが増えるのを邪魔する薬です。
・1回の内服で完結する薬です。
ゾフルーザは、副作用や薬剤耐性の問題があります。
*ゾフルーザの薬剤耐性についてはこちらをご覧ください。
参考資料:ゾフルーザ添付文書
チャーミストは、次亜塩素酸配合です。
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