日焼けしたときに皮膚が赤くなる人と黒くなる人がいます。実は、日焼けの原因はどちらも同じです。紫外線によって皮膚細胞のDNAに傷がついて炎症が起こるためです。
黒くなる人は日焼けしても大丈夫?
黒くなる人は、皮膚が次回の紫外線に備えて皮膚を防御します。でも、そうなる前に皮膚で炎症が起きているので、黒くなる人も皮膚はダメージを受けるので紫外線には気を付けましょう。
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日焼けとは
日焼けは皮膚に紫外線が当たって炎症が起こることが原因です。赤くなる日焼けも、黒くなる日焼けも原因は同じです。
皮膚に紫外線が当たると、皮膚の細胞のDNAに傷がつきます。DNAは塩基と呼ばれる分子が長くつながった構造です。紫外線によって、一部の塩基のつながり方が変わってうのがいわゆるDNAの傷です。でも、細胞には傷を取り除いて新しい塩基を挿入することで傷を治す能力があります。それでも、細胞膜に傷がついてしまうことがあります。DNAや細胞膜に傷がつくことで炎症が起きることが日焼けになります。
2種類の日焼け
赤くなる日焼けも、黒くなる日焼けも原因は同じで、DNAや細胞膜に傷がつくことで炎症が起きることが原因です。違う点は、炎症が起きた後の皮膚の反応です。
赤くなる日焼け
皮膚が赤く腫れがることをサンバーンといいます。DNAや細胞の膜が傷ついたことが原因で、炎症を引き起こす物質が出来てしまいます。その結果、皮膚が赤く腫れあがります。しばらくすると、死んだ皮膚が薄い膜となって剥がれ落ちます。
黒くなる日焼け
日焼けによって皮膚が黒くなることをサンタンといいます。原因はサンバーンと同じく、DNAや細胞の膜が傷ついたことによる炎症です。サンタンの場合は、炎症反応によってメラノサイトと呼ばれる色素細胞が刺激を受けてメラニン色素がつくられます。メラニン色素は、紫外線を吸収するため、次の紫外線に備えた防御反応といえます。
まとめ
・赤くなる日焼けも、黒くなる日焼けも原因は同じで、DNAや細胞膜に傷がつくことで炎症が起きることが原因です。
・赤くなる日焼けは、皮膚の炎症で皮膚が赤く腫れあがります。
・黒くなる日焼けは、皮膚の炎症をきっかけにメラニン色素ができることです。次回の紫外線に対する防御反応ですが、皮膚の炎症は起きています。黒くなるタイプの人も皮膚はダメージを受けているので紫外線には注意しましょう。
参考資料:皮膚科Q&A(日本皮膚科学会)
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