【自己免疫疾患】エリテマトーデスの薬ープラケニルの作用機序と注意点

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プラケニルはエリテマトーデスに使用される薬で、古い歴史のある薬です。

免疫系に作用する薬ですが、免疫抑制薬ではなく、免疫調整薬に分類されます。

この記事では、プラケニルの作用と注意点を解説しています。

プラケニルの概要を理解していただけると思います。

 

プラケニルの歴史

プラケニルの成分名は、ヒドロキシクロロキンといいます。

ヒドロキシクロロキンは、もともとはマラリアの薬です。

1950年から、抗マラリア薬として使用されてきました。

 

そのような古い歴史があるため、実際に臨床で使用されてきたデータをもとに承認されました。

 

2015年に承認

日本では2015年に免疫調整薬として承認されました。

2012年からの国内第3相臨床試験と公表論文データが使用されて承認に至りました。

適用は全身性エリテマトーデス、皮膚エリテマトーデスとなっています。

 

 

 



 

エリテマトーデスとは

全身性エリテマトーデスは、自己免疫疾患の一つです。

原因は不明で、発熱、倦怠感、皮膚症状など様々な症状が全身に表れます。

そのため、全身性エリテマトーデスと呼ばれます。

 

皮膚エリテマトーデスは、そのうちの皮膚症状が表れた疾患のことです。

 

 



 

プラケニルの作用機序

プラケニルは免疫調整薬に分類されています。

免疫抑制薬ではありません。

 

その作用機序がはっきりわかっていないため、免疫抑制薬ではなく免疫調整薬となっているようです。

添付文書の説明

ヒドロキシクロロキンの皮膚エリテマトーデス、全身性エリテマトーデスに対する薬効には、主にリソソーム内へのヒドロキシクロロキンの蓄積によるpHの変化とそれに伴うリソソーム内の種々の機能の抑制が関与しているものと推察される。

 

リソソームとは細胞の中にある細胞内小器官の一つです。

プラケニルが免疫細胞の中にあるリソソームに蓄積していくことが、免疫系に作用しているようです。

 

 

 



 

網膜症に注意

プラケニルは網膜症に注意が必要です。

網膜症は、抗マラリア薬として使われていた時代に多く見られた副作用です。

エリテマトーデスに使用する用量では頻度は少ないようですが注意が必要です。

 

長期間使用すると網膜症のリスクが高まりことが分かっています。

1日平均投与量として6.5mg/kgを超えると発現リスクが高くなるとされています。

そのため、服用中は定期的に眼科で検査を受ける必要があります。

視力低下や色覚異常等の視覚障害が表れた場合は、すぐに服用をやめて医師の診察を受けるようにしてください。

 

 

まとめ

・プラケニルの成分ーヒドロキシクロロキンは抗マラリア薬として古い歴史がありますが、現在ではエリテマトーデスの治療薬として使用されています。

・全身性エリテマトーデスは自己免疫疾患の一つで、発熱、倦怠感、皮膚症状など様々な症状が全身に表れます。

・皮膚エリテマトーデスは、エリテマトーデスの症状のうち皮膚症状が表れた疾患のことです。

・作用機序は、ヒドロキシクロロキンが免疫細胞の中にあるリソソームに蓄積していくことが、免疫系に作用していると考えられています。

・プラケニルは網膜症に注意が必要です。

 

 

参考資料:添付文書